2020年11月25日
新潟大学職員組合
中央執行委員会
菅首相が、2020年10月、日本学術会議の会員選出にあたり、同会議が推薦した候補者全員を任命せず、そのうちの6名について排除したことに強く抗議し、その撤回を求めます。また、6名を任命しなかった理由について未だに明らかにせず、国会答弁においてものらりくらりと回答を避ける姿勢が顕著であり、その点についても「総合的・俯瞰的に判断し」、総理大臣の資質に疑問を持たざるを得ません。
われわれ新潟大学職員組合は、あらゆる国民・市民が自由に知見・意見を述べあえる社会の実現を目指し、学術の徒としての社会的責任を果たし続けます。そのためには、権力や体制から自立・独立した立場での発信を国民に保障する制度的担保が必要だと考えます。その一環として、日本学術会議の会員においても特別職の公務員として必要な身分的保証や仕事に対する報酬が確保された上で、存分に役割を果たしてほしいと考えます。任命を拒否された6名は、いずれも政府の打ち出す政策に対し批判的な立場から発言することを辞さない研究者であり、国民的立場に立てば、「国の宝」です。憲法第15条には「公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利」であり「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない。」とされています。首相が日本学術会議のメンバー(本来は、それだけでなく公務員全般)を選ぶのは越権行為だと考えます。
以上